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2021/5/25コラム

不動産投資の売却時期

不動産投資で購入した土地や物件などの売却を考えた時「できるだけ高く売りたい」「損したくない」と考えるのは当然のことです。
しかし、実際は売り時を見極めるのが難しく、結局大きな損失を被ってしまったというケースも少なくありません。
そこで本記事では、不動産を売却するのにおすすめのタイミングについて解説します。

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こんな時が売り時!

不動産は「いつ売却しても同じ」というわけではなく、売るのに適した「売り時」があります。

売却価格が購入価格を上回る時

収支の計算が最も簡単なのが、不動産の売却価格が購入した時の価格を上回っている時の売却です。
ただし不動産の値段だけを見て「購入時より高く売れるから」と気軽に売却してしまうのは非常に危険。
購入時と比べると少ないですが、売却時にも各種税金が発生し、翌年にそれらを支払わなければなりません。
そのため、翌年の税金分を差し引いても余裕が出るほど利益が出る場合のみ、売却を検討しましょう。

家賃収入の総額+売却価格=購入価格以上

これまでの家賃収入の総額と不動産の見積もり価格の合計が、不動産を購入した時の価格を上回っている時もおすすめです。
この方程式を満たすには、ある程度の期間をかけて運営することが原則となってくるため、通常はその間に物件の価値は少なからず下落しているはずです。
しかし、立地や設備などの条件次第ではそこまで価値が下がらないケースもあります。
その場合は今後多額の費用をかけて修繕を行っていくよりは売却してしまった方が収益に繋がることがあります。
家賃収入とメンテナンスに費用がかかり始める時期を、併せて検討することが大切です。

不動産市場が上昇している時期

不動産市場が上昇する時期、つまり不動産の相場が上がっている時期も売却を考える時期ですが、近年は市場がそれほど大きく変動することはありません。
しかし市場の動向だけでなく、不動産ごとの条件によっても価格は変動するというのがポイントです。
築古の物件であってもフルリノベーションしてあったり、エリアの再開発や国レベルの大規模なイベントなどの影響で需要が高まったりするケースもあるので、最終的に売却を考えている場合は購入時から先の状況をある程度予測しておきましょう。

実際に動くタイミング

上記の条件に前提にした上で、実際に売却に踏み込むタイミングはいつがいいのでしょうか。

多額の費用が必要となる時

不動産は現物資産であるため、やはり劣化は避けられません。
個々の部屋はもちろん、ロビーや階段など公共のスペースにおいても汚れや破損が目立つようになりますが、その目安となるのが築10年を過ぎた頃。
一般的にそれ以上になると、少しずつ不具合が見つかり大規模な修繕が必要になります。
内容にもよりますが、大規模修繕となると費用相場は1部屋につき50〜80万円ほどとなります。
戸数が多いほど、物件に修繕をする価値があるかどうか、慎重に判断しなければなりません。
しかし、当然のことながら明らかに修繕が必要とされる物件は、価値が下がってしまいます。
そのため、先を見越して実際に修繕が必要な状態になる前に見積もりを依頼し、売却価格より修繕費が高くなるようであれば売り時と言えるでしょう。

満室あるいは空室率が低い時

入居者がいる不動産を売却する場合は、オーナーチェンジという形になります。
購入する側も投資家であるため、入居者を募集する手間を省ける上、すぐに家賃収入が得られる中古物件を狙う人は少なくありません。
また購入者側からすれば、満室あるいは空室率が低い時点でキャッシュフローが期待できる物件であると判断し、購買意欲も高まります。
満室時はあえてオーナーチェンジを狙うと有利な条件で売却できます

所有して5年以上経過してから

不動産は、対象物件を所有して5年以下か以上かで売却時にかかる税率が変わります。
5年以下なら39.63%、5年以上なら20.315%と、およそ20%ほども差があります。
「譲渡所得税」は不動産を売買して得た収益に対し課せられますが、例えば単純に収益が1,000万円だった場合、税金は3,963,000円と2,031,500円と大きな違いが出るのです。
数ヶ月で売却価格に差が出ることは少ないため、所有して5年ほどで売却を考える場合は、5年経過するのを待つのがおすすめです。

築20年を迎える前

不動産投資の物件にとって、築20年がいわゆるターニングポイントです。
一般的に築20年を超えると不動産の価値が大幅に下がり、売却価格自体で利益を出すのは不可能になります。
特に戸建ての場合は、建物の価値がゼロになると言われているほどです。
また、排水をはじめとする各種設備も交換時期がやってくるため、さらにメンテナンス費用がかかります。
少しでも損をしない売却を考えるのであれば、築20年を迎える前に手放すのが原則です。

不動産投資の仕組み

不動産投資で利益を得る方法として、キャピタルゲインがあります。その他にも家賃収入など様々な方法があります。
不動産投資の仕組みでは、不動産投資に関して詳しく紹介しています。不動産投資に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

さまざまな条件を考慮した上で行動に移すことが大切

いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくことで、不動産投資で所有していた土地や物件を売却するタイミングについてご理解いただけたと思います。
査定金額だけを見て「高く売れるから」とすぐに判断してしまわず、税金や先のメンテナンス費用なども考慮に入れながら検討することが大切です。