2021/5/25コラム
自己資金額を超えた不動産投資を検討する際、多くの人が直面するのが「融資をどこから受けるか」という問題でしょう。
その際、融資額ばかりに目が行ってしまいそうですが「金利」についても十分に考慮する必要があります。
金利は、単なる「利息」ではなく不動産投資のキャッシュフローにも大きく関係しますが、融資を受ける機関によって相場が異なるので注意が必要です。
都市銀行・メガバンクとは、一般的に三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行の3つを指します。
全国的に支店を持つため預金残高が極めて大きく、不動産だけでなく幅広く融資を行っています。
金利相場は、1~2%台です。web申し込みの場合は0.5%前後で、あらゆる融資機関の中で最も低金利となっています
他の金融機関と比べると金利が低い傾向にあり、長期借入も視野に入れやすいのが特徴です。
ただし融資の審査基準は非常に厳しく、ある程度のステータスが必要となります。
都市銀行・メガバンクの場合、店頭申し込みとweb申し込みで金利が大きく異なるのもポイントです。
2%以上の差が付くこともあるため、より金利を抑えたい場合はweb申し込みを検討しましょう。
各地方ごとに限定されたエリアにある銀行で、金利は銀行によって大きく異なります。
金利相場は銀行によって異なりますが、概ね2~4.5%です。
一般的に、都市銀行よりも高金利になります。
しかし審査基準は厳しくなく、古い物件や立地条件の良くない物件など都市銀行では融資が難しいような物件であっても、利回りの良さが理解されれば融資を受けられます。
地方銀行も都市銀行と同様、web申し込みで金利が抑えられる場合があります。
地方銀行と同様の位置付けですが、より営業が限定された金融機関で融資先も県内あるいは近隣の物件のみとなります。
金利相場は2%台が一般的で、地方銀行と大きな差はありません。
地域密着型の金融機関のため、対象エリアの物件であれば積極的に応じようとしてくれるのが特徴です。
他の銀行と同時進行で比べると若干金利が高くなることもありますが、対象エリアに該当した場合は、比較的有利な条件で長い付き合いができると言えるでしょう。
預金の受け入れはなく貸付業務のみを行う金融機関で、クレジットカード会社や消費者金融などが該当します。
金利相場は4~15%と幅広く、機関によって大きく異なります。
ノンバンクは、融資を実行するまでの期間が短いことに加え、アプリやwebなどで手軽に申し込むことができ、借入や返済方法の幅が広いのも特徴です。
また、審査は非常に柔軟で銀行で断られた場合も融資を受けられる可能性があります。
ただし、平均的に他の金融機関に比べて金利が高いため、事前にしっかりとキャッシュフローを想定しておくことが大切です。
「日本公庫」とも呼ばれ、融資の全額を政府が出資する金融機関です。
金利相場は、1~2.5%程度の固定金利です。
公的な要素が大きいため、年齢制限や性別などに関係なく融資を受けやすいのが特徴です。
また、条件によって変動はありますが一般的に他の金融機関よりも低金利で、審査も柔軟なのがポイントです。
ただし、日本政策金融公庫に関しては不動産業者などに手続きを代行してもらうことができず、各支店で自身が直接交渉することが絶対条件となることを覚えておきましょう。
不動産投資を始める際、必要なのは不動産の購入資金だけではありません。
不動産で賃貸業を始めるにはさまざまな手続きや契約があり、その度に手数料などの諸費用が発生します。
不動産投資の初期費用では、必要な初期費用について詳しく紹介しています。
不動産投資を検討される方は、ぜひご覧ください。
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくことで、不動産投資の融資における金利相場についてご理解いただけたと思います。
融資を受ける機関によって条件や金利が変わってくるため、申し込む前にそれぞれの特徴を理解し、細かい部分まで比較しながら検討しましょう。