2021/7/28コラム
不動産投資を始める際、ほとんどの人が金融機関から融資を受け、ローンを組みます。
ローンは毎月の返済額があらかじめ設定されていますが、返済者の希望があれば返済額を上げたり、ローンの残金をまとめて返済したり、と柔軟に変更することが可能です。
これを「繰り上げ返済」と呼んでいます。
繰り上げ返済は決して簡単ではありませんが、メリットも多いため、不動産投資家ならぜひとも知っておきたいところでしょう。
そこで今回は、そんな繰り上げ返済のメリットを紹介します。
不動産投資で繰り上げ返済をすると、投資家にとって多くのメリットがあると言われています。
その中から、特に大きなメリットを4つ紹介します。
毎月のローン返済額を引き上げれば、その分ローンの返済期間は短くなります。
不動産投資では、ローンの返済が終わった時点でその不動産がやっと自身の資産となり、家賃収入はそのまま収益として手元に入ることになります。
まさに、多くの人が求める「将来の安定性」となるわけです。
また、ローンの返済が終わっている不動産は、次の不動産投資を始める際の担保として活用することも可能です。
繰り上げ返済は「複数の不動産を運用したい」という方にとっても、大きなメリットとなるでしょう。
繰り上げ返済をすることで返済期間を短くできると紹介しましたが、一方で返済期間はそのままに、毎月のローン返済額を少なくする「返済額軽減型」というシステムもあります。
融資を受ける際、通常であればローンの返済は所有する物件の家賃収入で賄うよう計画しますが、経費などを考えると手元にお金が残らないか、あるいは入居率によっては赤字が出てしまうことさえあります。
しかし、繰り上げ返済で毎月のローン額を減らせれば、家賃収入からローンの返済をしてもある程度手元には現金が残るのです。
資金面でも心理面でも、余裕を持った運用ができるようになるでしょう。
近年、特に住宅ローンの低金利化が進み、割高になる固定金利よりも変動金利を選ぶ人が増えています。
しかし、金利というのは景気の影響を非常に受けやすく、低金利の状態がいつまでも続く保証はどこにもありません。
たとえ投資初心者であっても、金利が上がれば毎月の返済額も上がるということは想像できると思います。
しかし、その時のローン残金が少なければ、金利上昇の影響をそこまで受けずに済みます。
このように、金利が上昇する可能性に対する備えとしても、繰り上げ返済はメリットがあるのです。
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくことで、住宅ローンを繰り上げ返済するメリットについてご理解いただけたと思います。
繰り上げ返済のために無理をする必要はありませんが、早く返済できればそれだけ得することになります。
自己資金に余裕ができたら、早めに繰り上げ返済を検討しましょう。