2021/4/23コラム
不動産投資は、賃貸マンション・アパートの管理以外の種類もあるので、投資を始めたばかりの方も慣れている方も、自分に適した方法を選ぶのに悩むでしょう。
家賃の他には、駐車場やトランクルームの利用料、投資信託の配当金などで利益を得ることができます。
賃貸経営でも建物1棟を所有しているのか1室を所有しているかで、投資にかかる費用やリスクが異なるように、投資方法によってメリット・デメリット・おすすめの人に違いがあると想像できるでしょう。
そこで本記事では、12種類の不動産投資の特徴を詳しく解説します。
不動産投資は、賃貸や駐車場の提供の他、投資信託を利用する、土地を貸すなどの方法もあります。
メリット | デメリット |
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区分投資は、建物全体ではなく、部屋単位の投資です。
アパートが部屋ごとの売買をしていないことがほとんどなので、「マンション投資」と呼ばれることがあります。
ワンルームマンションの1室から投資できるので、「ワンルーム投資」と言うことも。
1部屋から資産運用できるので、一棟投資より少ない初期費用で始められます。
単身者向け・ファミリー向けなど、タイプの異なるマンションを持てるので、リスクを分散できるのも特長です。
ただし、所有する部屋が少ないほど部屋に入居者が入らない、つまり、収入が入らないことが懸念されます。
土地を所有できないので、建物の経年と共に資産価値が下がることも不安材料でしょう。
メリット | デメリット |
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戸建て投資は、購入した一戸建てを貸し出して家賃収入を得ます。
戸建て住宅は、同じ物件に長く住む傾向にあるファミリー層に人気が高いのが特徴です。
単身世帯とファミリー世帯の入居期間の違いは、第24回賃貸住宅景況感調査「日管協短観」から分かります。
調査によると、単身世帯の居住期間は2~4年間、家族世帯は4~6年間が最も多いとのこと。
参考第24回日管協短観データ
調査結果から、ファミリー世帯が入居すれば、5年ほどは無収入の心配はないでしょう。
しかし、築年数の経過した物件だと、リフォームが大がかりになります。
また、戸建ては購入希望者が多く、賃貸を希望する方が少ないので、借り手が見つかりにくいのもリスクです。
メリット | デメリット |
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シェアハウス投資は、複数のプライベート空間と、居住者で共有するスペースのある物件を貸し出す投資方法です。
1つの建物に何人かが住む点は戸建てと似ていますが、単身者が多く戸建ての需要が少ない地域でも、入居者が集まる可能性が高いのが特長。
トイレ・キッチンなどを部屋ごとに設置しなくて済む分、設備費用を抑えられますが、管理会社への委託料は高くなります。
シェアハウスの運営・管理が得意な事業者が限られるためです。
入居者間で揉め事が起きないよう注意を払う必要があるのは、シェアハウス経営の大変さでしょう。
メリット | デメリット |
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高齢化社会のニーズを満たして不動産を活用する方法として、高齢者の住まいの管理・経営があります。
たとえば、サービス付き高齢者向け住宅。「高齢者住まい法」の改正で誕生した、介護・医療と協力して高齢者のサポート体制が整った、バリアフリー住宅を指します。
高齢者の暮らしを支えながらの投資は、やりがいを感じるでしょう。
条件を満たすと、固定資産税・不動産取得税などが減額されます。
介護・医療サービスを受けられる施設が併設していて、一般的な賃貸として売るのが難しい点がデメリットの1つです。
メリット | デメリット |
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民泊投資は、旅行客を一般住宅に泊める際の宿泊費で利益を得る方法です。
宿泊費は1日単位で設定するので、満室に近い状態が続けば、賃貸の家賃収入の倍近くの利益を出すことができます。
建物の滞在期間は賃貸より短いので、物件の劣化が少ないのも特長です。
ただし、ゴミ出しのルールを守らない、夜遅くまで騒ぐといった利用者がいれば、トラブル対応に追われることがあります。
民泊は無断で運営できないので、役所や消防署に届出が必要なことも覚えておきましょう。
メリット | デメリット |
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土地を持っているのであれば、住居だけではなく、駐車場・駐輪場・コインパーキングにするのもおすすめです。
駐車場や駐輪場の利用料金から、利益を得られます。
賃貸だと人気のない場所でも、費用を抑えて運用できる一方、節税対策には向かない投資方法です。
メリット | デメリット |
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トランクルームも、住宅以外で利益を得る方法です。
自宅以外に収納スペースを持てる点を評価され、利用者が増えています。
大がかりな工事は不要で、パーテーションやコンテナの設置で営業できる形になるので、手軽に始められるでしょう。
賃貸は築年数の経過と共に賃料が下がる傾向にありますが、トランクルームは経年が料金に影響を与えません。
ただし、満室になるまでの期間が長い、ニーズがあってお得な投資ができると始める方が増えている、つまり競合が蔵回傾向にあるという点で、利益が出るまでに時間がかかるでしょう。
メリット | デメリット |
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不動産投資信託は、複数の投資家から集めた資金で、マンションやオフィスビルなどをいくつか購入し、投資家に家賃収入や収益を分配する方法です。
少額を専門家に委託して分配投資できるので、手軽に始めやすいでしょう。
デメリットとして、分配金の変動の激しさ・元本割れのリスクなどが挙げられます。
メリット | デメリット |
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不動産私募ファンドの基本的な特徴は、投資信託と共通します。
違いは、対象の投資家が限られることです。
クラウドファンディングで一般投資家を募り、私募ファンドに出資してもらう方法もとられるようになっています。
投資信託と異なる私募ファンドのメリット・デメリットを、以下にまとめました。
メリット | デメリット |
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借地権投資は、借りた土地に賃貸を建てて家賃収入を得る方法です。
借地権は、建物の所有を目的に、地上権・土地で収益を得られる権利を言います。
参考借地借家法|e-Gov法令検索
土地を所有していないので、土地の取得にかかる税金の負担がない、お得に物件を持てるといった特長がある一方、資産価値の低下は免れないでしょう。
建て替えや売却を自由にできないのも、デメリットのひとつです。
メリット | デメリット |
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底地投資は、借地権付きの土地を貸して地代収入を得る方法です。
借地権付きの土地を底地と言います。
土地の借主は頻繁に変わるものではないので、土地の使用料を継続的に得られるのが、底地投資の魅力です。
建設に関わらないので、修繕・管理などのコストと手間がほとんどかかりません。
旧法借地権を選択すると、借主は半永久的に土地を借り続けることができます。
よって、賃貸を建てたい・駐車場にしたいなど、後で自分の好きなように土地を活用できず不満に思うこともあるでしょう。
メリット | デメリット |
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今回は、不動産投資の種類を紹介しました。
自身に向いている投資方法を選ぶ材料となりましたでしょうか。
不動産投資は、物件を貸すだけではなく、駐車場やトランクルームにする、複数のマンション・ビルに投資するなど、特徴の異なる方法で行えます。
投資のやり方によって、初期費用・管理の大変さなどが異なるので、自身にとってデメリットの少なく、ニーズの高い投資先を選んで利益を増やしましょう。